「声区」に関する理論と誤解──ボイストレーニング論その五

ボイストレーニング論第五回です。前々回前回で、「地声」「裏声」と「チェストボイス」「ミドルボイス」「ヘッドボイス」に関する説明をしました。

今回は、「声区」と「換声点」について説明をします。

※ボイストレーニング論は全十五回です。「裏声を練習すればミドルボイスが身につく?」「ミドルボイスって地声? 裏声?」「ミドルボイスの音源が聞きたい」そんな方はぜひお読みください(全記事一覧は、カテゴリ「ボイストレーニング」か、記事「ボイストレーニング論」参照)。

ボイストレーニング論その五の要旨

  • 「声区」とは、人間の声を何らかの基準によって分類したものである。
  • 「地声」「裏声」は声帯の振動形態に、「チェストボイス」「ミドルボイス」「ヘッドボイス」は振動部位の長さに着目した「声区」論である。両者を統合し、声帯の振動形態と振動部位の長さの二つの観点から声を分析すべきである。
  • 「声区」の切り替えは、切り替える二つの「声区」の振動形態が同じであるか否かによって意味が違ってくる。

目次

「声区(vocal register)」の定義

今まで「地声」「裏声」、「チェストボイス」「ミドルボイス」「ヘッドボイス」と、様々な声について説明してきたわけですが、これらは「声区」と呼ばれることがあります。それでは、「声区」とは何でしょうか。

「声区」については、前々回の注釈で少し触れました。それを引用しておきます。

人間の声の出し方を、「地声」「裏声」や「胸声」「頭声」の二つに分ける立場を「二声区」と呼ぶことがあります。「チェストボイス」「ミドルボイス」「ヘッドボイス」の三つに分ける立場は、「三声区」です。

簡単にいえば、「声区」とは、人間の声を何らかの基準によって分類したものといえましょう。

例えば、「地声」と「裏声」が、異なる声の出し方をしているというのは分かるかと思います。「地声」という「声区」と、「裏声」という「声区」が存在しており、それぞれは異なる声区だからですね(注1)。

ただ、この定義には色々と疑問点が残ります。大きく分ければ、以下の二つです。

  1. 「人間の声」の定義とは何か
  2. 「何らかの基準」とは何か

1. 「人間の声」の定義とは何か

例えば、パンクやヘヴィメタルで使われる「グロウル」「ガテラル」「スクリーム」などの歌唱法ですが、これらは伝統的なクラシック歌曲・歌謡曲・純邦楽・民族音楽などでは、ほぼ使わないと思われます。

使わない声は「歌声」のうちに含まれませんから、ベルカント唱法の三声区論(胸声・中声・頭声)には「グロウル」などは含まれません。

あるいは、「ヘッドボイス」のような超高音を使わない歌の場合、「ヘッドボイス」を「歌声」に含めないことも考えられます。

また、一部の歌手が使う「ホイッスルボイス」ですが、これを「歌声」として考えてよいのか、といったことも議論されます。

2. 「何らかの基準」とは何か

「何らかの基準」ですが、声色を基準にするのか、声帯の動きを基準にするのかで「声区」が変わってきます。

例えば、一部の歌手は、「ミドルボイス」と「ヘッドボイス」の違いは分かりやすいが、「チェストボイス」と「ミドルボイス」の声色が似ており、ほとんど区別がつかないとします。それでは、その歌手は「チェスト(ミドル)ボイス」と「ヘッドボイス」の二声区しか持たないのでしょうか。

しかし、前回論じたように、「チェストボイス」と「ミドルボイス」は声帯の動きが異なります。それでは、やはり「チェストボイス」「ミドルボイス」「ヘッドボイス」の三声区を持つと考えるべきなのでしょうか。

このように、「声区」の区分には恣意的な部分が多く、ジャンルによって「声区」の扱いが変わってくるということは、知っておいたほうがよろしいでしょう。

声帯の動きによる「声区」分類

前々回でお話ししたのは、「地声」「裏声」の二声区論でした。前回お話ししたのは「チェストボイス」「ミドルボイス」「ヘッドボイス」の三声区論です。そして、二声区論でも三声区論でも不十分であり、二つをあわせて考えなくてはならないことを強調してきました。

もう一度まとめておきますと、二声区論と三声区論の短所は、以下の通りです。

「地声」「裏声」の二声区論の短所
「ミドルボイス」「ヘッドボイス」と「地声」「裏声」との関係が説明できない
「チェストボイス」「ミドルボイス」「ヘッドボイス」の三声区論の短所
三声区と「裏声(ファルセット)」との関係が説明できない

このような違いがあるのは、二声区論では声帯の振動形態(声唇・声帯靭帯)に着目しているのに対し、三声区論では声帯の振動部位の長さに着目しているからです。

では、この二つをあわせて考えたらどうなるでしょうか。この二つをあわせて「声区」を分類したものが、以下の表です。

声帯の振動形態/振動部位の長さ 全体が振動 一部が振動(一部が削減により振動しない)
声唇・声帯靭帯が振動 チェストボイス(地声) ミドルボイス(地声)・ヘッドボイス(地声)
声帯靭帯のみが振動 チェストボイス(裏声) ミドルボイス(裏声)・ヘッドボイス(裏声)

あるいは、「ミドルボイス」「ヘッドボイス」を別の声区として捉えるなら、以下の表のようになるでしょう。

振動箇所/振動箇所の長さ 声帯全体が振動 声帯の多くが振動(一部が削減) 声帯の一部が振動(多くが削減)
声唇・声帯靭帯が振動 チェストボイス(地声) ミドルボイス(地声) ヘッドボイス(地声)
声帯靭帯のみが振動 チェストボイス(裏声) ミドルボイス(裏声) ヘッドボイス(裏声)

これは私が考えた「声区」の分類表で、声帯の振動形態(「地声」か「裏声」か)と、声帯の振動部位の長さ(「チェストボイス」か「ミドルボイス」か「ヘッドボイス」)の二つの基準から、歌声を「声区」に分類したものです。

少し説明をすると、「チェストボイス(地声)」が、我々が一般的にイメージする「地声」です。

「チェストボイス(裏声)」というのに違和感のある方もいらっしゃるかもしれませんが、「チェストボイス」を「裏声」で出すことは可能です。我々は「チェストボイス」を「地声」で出すことに慣れ切っているので、違和感があるだけです。ただ、「チェストボイス(裏声)」が歌声として実用性があるかは疑問ですが……。

「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」が、ベルカント唱法の男声の「アクート」、歌謡曲やロックやメタルなどで使われる高音の力強いハイトーンに該当します。

「ミドルボイス(裏声)」「ヘッドボイス(裏声)」が、一般的にいわれる「裏声(ファルセット)」です。息漏れのするスカスカな「裏声」から、カウンターテナーや女声ソプラノが出す息漏れの少ない「裏声」まで色々ありますが、基本的にはどれもここに分類されます。

もちろん、これはあくまで声帯に着目して分類したものであって、もっと細かい分類をすることもできるでしょう。

例えば、「ミドルボイス(地声)」を「共鳴腔の広さ」という条件で分類すれば、こんな感じになるかもしれません。

共鳴腔がとても広い
オペラのベルカント唱法(男声)
共鳴腔が広い
「喉を開いた」歌い方
共鳴腔が狭い
喉声・シャウト・ディストーションなど
共鳴腔がとても狭い
グロウル・ガテラル・デスボイスなど

他にも様々な「声区」の分類が可能ですが、声帯の動きに着目して「声区」を分類するならば、上記の表のようになるでしょう。

なお、「エッジボイス(ボーカルフライ)」と「ホイッスルボイス」をどう位置付けるのか、という疑問があるかもしれません。「れみぼいす」の声区と換声点についてや英語版WikipediaのVocal registerでは、「エッジボイス(ボーカルフライ)」と「ホイッスルボイス」が極低音区と極高音区として扱われているからです(注2)。

これはあくまで私の考えですが、練習方法としての「エッジボイス」は「声区」に含めず、「ホイッスルボイス」は「ヘッドボイス」の一部として捉えるべきではないかと考えています。

まず「エッジボイス」ですが、これは、声帯の閉鎖筋を硬直させて振動を止め、声帯靭帯がぶつかるようにし、ぶつかる音を鳴らすというテクニックです(エッジボイスを解く参照)。声帯靭帯を扱うことから、「裏声」の練習方法として使われ、メタルの歌唱技術である「グロウル」などを身につける練習方法としても使われるようです。

しかし、「エッジボイス」は練習方法としては重宝されますが、歌唱技術としてはあまり使われません。使っている方もいらっしゃるでしょうが、歌の末尾を「エッジボイス」にして余韻を残す、といったもので、「エッジボイス」で歌っている人はいないでしょう。「エッジボイス」は声帯靭帯のぶつかる音しか鳴りませんので、声量や音色を自由にコントロールすることも難しいですし、歌声としては実用性に乏しく、独立した「声区」として必要はないのではないか、と考えています。

次に「ホイッスルボイス」ですが、これは、マライア・キャリーなどが使う超高音の歌唱技術ですね。「ホイッスルボイス」は、「ヘッドボイス」の声帯削減が限界近くまで進行した状態での発声だと考えられるので、「ヘッドボイス」扱いでよいと思います。ただ、「地声」か「裏声」なのかは判断できませんが。

追記: 「ホイッスルボイス」については第七回で音源を挙げました。

「声区」の切り替えと融合

「声区」の切り替えということがいわれます。あの歌手は「声区」の切り替えが上手くいっていないとか。あるいは、あの歌手は「声区」の融合が進んでいる、といわれたりします。しかし、具体的にどういうことなのでしょうか。

「声区」の切り替えという言葉は、以下の二つの意味で使われることが多いようです(なお、「チェンジ」「パッサーレ」といった言葉もあります)。

  1. 声帯の振動形態を維持した状態で、違和感なく「声区」を移動できること
  2. 声帯が振動形態の異なる状態へと、違和感なく「声区」を移動できること

一般的には、1番の意味で使われることが多いのではないでしょうか。「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(地声)」の融合などといわれるのは、1番の場合です。ただ、「地声」と「裏声」の切り替えのように、2番の意味で使われることもあります。

「融合」というのは、この切り替えが円滑にできるようになってゆく様子のことだと思われます。切り替えが下手な頃は「融合」があまり進んでいないのですが、徐々に切り替えが上手になるにつれて、「融合」も進行してゆきます。

「融合」が完成した暁には、もはや「切り替える」と意識することすらなく、「声区」の切り替えが自由自在にできるようになるといわれますが、実際にそうなのかは不明です。

ちなみに、「換声点」(ブレイクポイント・パッサージョ)という言葉は、この「声区」融合と表裏一体の関係にあります。

  1. 声帯の振動部位の長さが変化する音程
  2. 声帯が振動形態の異なる状態に変化する音程

つまり、声帯が何らかの変化を起こす音程が「換声点」であり、その変化を円滑にできる状態になることが「声区」の切り替えであり、その進行具合が「融合」です。

巷のボイストレーニング理論では、「地声と裏声を交ぜる」とか「地声と裏声を融合する」といったことが、まことしやかに唱えられています。しかし、「地声」と「裏声」はそもそも融合するのでしょうか。

もちろん、「地声」と「裏声」の違いを目立たなくすることはできますし、そういう歌い方もあります。第二回でご紹介した美輪明宏「薔薇のルンバ」などは、この典型です。

また、19世紀前半以前のイタリアオペラでは、低音は「地声」で、高音は「裏声」で美しく歌う「古式ベルカント唱法」が一般的であったといわれます。高音も「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」で歌う現在のベルカント唱法とは逆ですね。

ただ、気をつけていただきたいことがあります。「地声」と「裏声」は、声帯の振動形態が異なるのですから、切り替えを目立たなくすることはできても、声色を同じにすることはできない、ということです。そういうことを目的にする技術ではないからです。

人にもよるでしょうが、「声区」の「切り替え」を身につけたい人は、高音でも「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」で歌えるような技術を身につけたい人が多いでしょう。つまり、そういう人たちは、1番の意味での「切り替え」の技術を求めているのです。

しかし、「地声」と「裏声」を融合する2番の「切り替え」で身につくのは、「地声」から「裏声」へと自然に切り替わる技術であって、「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」で歌える技術ではありません。「裏声」に切り替わった後は、「ミドルボイス(裏声)」「ヘッドボイス(裏声)」しか出せないのですから。

「声区」の切り替え技術を目指している方は、自分が1番・2番どちらの技術が欲しいのか、よくお考えになったほうがよろしいと思います。そして、1番の切り替え技術が欲しいのであれば、2番の切り替え技術を練習しても、絶対に1番が身につくことはありえません。

追記: ボイストレーニングでは、「地声」と「裏声」を切り替えることによって「換声点」をなくそうとする練習方法がありますが、これはほとんど無意味です。詳しくは第十一回第十二回第十三回参照。

私が強調しておきたいのは、「地声」と「裏声」が(2番の意味で融合することはあっても)1番の意味で融合することは絶対にない、ということです。

「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(地声)」が融合することはありえます。「ミドルボイス(裏声)」と「ヘッドボイス(裏声)」が融合することもありうるでしょう。しかし、「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(裏声)」とが融合することはありません。声帯の振動部位が異なるのですから、融合しないのは当然ですし、別に融合する必要はありません。

私が憂慮するのは、医学や解剖学に明るい人達でさえ、「地声」と「裏声」を融合するというような非科学的な表現をすることです。ボイストレーニングには科学的な研究が不可欠ですが、科学の専門家ですらボイストレーニングにおいて誤った記述をしているのは憂うべきことです。

例えば、以下の文章は「喉ニュース」の地声と裏声 簡単解説からの引用です。

地声と裏声を自然に使いこなしたり、地声に裏声の要素を混ぜたり(音楽で言うところの和音)すれば、心を打つ美声になることでしょう。

私はこの文章の意味がよく分かりません。「地声と裏声を自然に使いこなしたり」は理解できますが、その後が意味不明です。

  • 「地声に裏声の要素を混ぜたり」とは、具体的にどういう状態なのか
  • 「地声に裏声の要素を混ぜ」るということは可能なのか
  • 「音楽で言うところの和音」とはどういう意味なのか

ここで、同じ文章内にある「地声」と「裏声」の定義を引用してみます。

地声:声帯筋と声帯粘膜が共に振動している状態
裏声:声帯筋が硬くなり振動を停止し、声帯粘膜(エッジ部分)だけが振動している状態

こう書かれているように、「地声」と「裏声」は、声帯の振動形態が異なる声です。それが「混ざる」とは、具体的にどういうことなのでしょうか。「声帯筋と声帯粘膜が共に振動」しながら、「声帯粘膜(エッジ部分)だけが振動」するのでしょうか。全く分かりません。

また、「音楽で言うところの和音」はもっと分かりません。「和音」というのは二つ以上の音ですが、「地声」と「裏声」を(和音のように)両方発声するということでしょうか。しかし、人間の声帯が一人一つである以上、そんなことができるはずもありません(注3)。

「喉ニュース」の會田茂樹先生は、私よりもはるかに声帯にお詳しいのですから、「地声」と「裏声」を交ぜるなんてことができないこと、声帯から「和音」を出すことなどできないことはご存じのはずです。それなのにこんなことをおっしゃるのは、「我々は地声と裏声を交ぜて歌っているからね」という音楽家の言葉を真に受けているのでは、と思わざるをえません。

これは私の提案なのですが、音楽家が医学的知識を持つべきであるのと同様に、医者も音楽的知識を持つべきではないでしょうか。もちろん、全員が持つべきとはいいませんが、声帯や歌に関わる仕事をする医者の方は、最低限の音楽用語の知識くらいは持っているべきだと思います。正しい音楽的知識を持てば、おかしな音楽知識に騙されることもないからです。

追記: 「喉ニュース」については第十三回でも説明しました。

今回は「声区」の話をしました。次回も「声区」の話の続きで、今回書ききれなかったことを説明しようと思います。

補足1: 「ミドルボイス」「ヘッドボイス」は同じ「声区」なのか

ところで、前回の注釈4で、こんなことを書いていたのを覚えておられるでしょうか。引用します。

これを読んで、「ミドルボイスとヘッドボイスって、振動する部分としない部分の長さが違うだけで、ほとんど同じなのでは」と思われた方がいるかもしれませんが、実はその通りです。ただ、だから「ミドルボイス」と「ヘッドボイス」が同じともいいきれません。

ここでいう「ミドルボイス」「ヘッドボイス」というのは、「地声」「裏声」どちらにも当てはまるのですが、便宜上「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」に話を絞りましょう。

「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」は、声帯の削減度合が異なるだけで、声唇と声帯靭帯の両方が振動していること、張力や削減によって振動数が上がっていることは共通すると前回述べました。では、「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」は同じものなのでしょうか?

理論的にはそういえると思います。恐らく、高度なレベルまで「声区」の融合が進んでいる歌手については、「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」の区別はほとんど存在しないでしょう。

しかし、それはあくまで融合が進んだ状態での話です。プロの歌手であれば「チェストボイス(地声)」「ミドルボイス(地声)」が融合しているのは当然でしょうが、素人はそうではありません。それと同じで、「ミドルボイス(地声)」「ヘッドボイス(地声)」が融合している人がいるからといって、それを同一視することはできません。

ですので、このボイストレーニング論では、基本的に「ミドルボイス(地声)」と「ヘッドボイス(地声)」を別の「声区」として考えることにします。「ミドルボイス(裏声)」「ヘッドボイス(裏声)」についても同様です。

補足2: 「換声点」はいくつ存在するのか

ボイストレーニング理論を見ると、「換声点」は1つと書いてあったり、2つと書いてあったりします。一体どれが正しいのでしょうか。

もう一度、「換声点」の定義を引用しておきます。

  1. 声帯の振動部位の長さが変化する音程
  2. 声帯が振動形態の異なる状態に変化する音程

この定義から理論的に考えれば、1番の意味での「換声点」は、

  1. 「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(地声)」の間
  2. 「チェストボイス(裏声)」と「ミドルボイス(裏声)」の間
  3. 「ミドルボイス(地声)」と「ヘッドボイス(地声)」の間
  4. 「ミドルボイス(裏声)」と「ヘッドボイス(裏声)」の間
  5. 「チェストボイス(地声)」と「ヘッドボイス(地声)」の間
  6. 「チェストボイス(裏声)」と「ヘッドボイス(裏声)」の間

の計6つ存在します。

2番の「換声点」についても、

  1. 「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(裏声)」の間
  2. 「チェストボイス(裏声)」と「ミドルボイス(地声)」の間
  3. 「ミドルボイス(地声)」と「ヘッドボイス(裏声)」の間
  4. 「ミドルボイス(裏声)」と「ヘッドボイス(地声)」の間
  5. 「チェストボイス(地声)」と「ヘッドボイス(裏声)」の間
  6. 「チェストボイス(裏声)」と「ヘッドボイス(地声)」の間

の計6つです。

ただ、「地声」と「裏声」は融合するのかでも述べましたが、2番の「換声点」は、目立たなくすることはできても、完全に一体化することはできませんので、「融合」の対象にはならないでしょう。

あと、この12つの「換声点」は、理論的には可能ですが、現実的にはほとんど使われない歌い方も含んでいます。「チェストボイス(裏声)」とか、「チェストボイス(地声)」から「ヘッドボイス(地声)」への移行とかはほとんど使われませんので、無視しても差し支えないでしょう。

というわけで、1番の「換声点」6つからよく使われるものを挙げると、

  1. 「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(地声)」の間
  2. 「ミドルボイス(地声)」と「ヘッドボイス(地声)」の間
  3. 「ミドルボイス(裏声)」と「ヘッドボイス(裏声)」の間

この3つになるでしょうか。この中で特に重要視されるのは、「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(地声)」、「ミドルボイス(地声)」と「ヘッドボイス(地声)」の融合でしょう。ですから、ボイストレーニング理論では、この2つの「換声点」が取り上げられます。

ちなみに、声楽やベルカント唱法の理論だと、「換声点」が1つだとされていることがあります。これは、男声の場合は「チェストボイス(地声)」と「ミドルボイス(地声)」のことで、女声の場合は「ミドルボイス(裏声)」と「ヘッドボイス(裏声)」のことだと思われます(詳しくは第六回参照)。

注釈

  1. ただし、歌っている本人は違う「声区」の声の出し方をしているつもりなのに、実は同じ「声区」の声を出しているだけ、ということがあります。 本文に戻る
  2. 「エッジボイス」は、海外では「ボーカルフライ(Vocal fry)」と呼ばれているようですが、ここでは「エッジボイス」と呼んでおきます) 本文に戻る
  3. 二つの声を出すというと、ホーミーが思い浮かぶかもしれませんが、あれは声の倍音を反響させて二つの音を響かせているのであって、二つの声を出しているわけではありません。二つの声を出せるとすれば、声帯を二つ持っている人間だけです。 本文に戻る
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「声区」に関する理論と誤解──ボイストレーニング論その五」への12件のフィードバック

  1. >こう書かれているように、「地声」と「裏声」は、声帯の振動形態が異なる声です。それが「混ざる」とは、具体的にどういうことなのでしょうか。「声帯筋と声帯粘膜が共に振動」しながら、「声帯粘膜(エッジ部分)だけが振動」するのでしょうか。全く分かりません。

    声帯の構造から閉鎖時に前方部分と後方部分で振動形態が変わる可能性はあると思います。「声帯削減」のように高音発声時に前方部の振動を止め振動範囲を変化させることからも、卓越した歌手であれば声帯の前後部位で振動状態を変化させることが出来るのでしょう。
    これの一環として前方部分では「声帯筋と声帯粘膜が共に振動」させ、後方部分では「声帯粘膜(エッジ部分)だけが振動」ということもあり得ると思います。
    このような声帯の複合振動状態により生み出される複雑な倍高構成に対して、「和音」と称したり「地声と裏声の融合」と呼んでいるのではないでしょうか?

    • > SL様
      コメントありがとうございます。

      声帯の構造から閉鎖時に前方部分と後方部分で振動形態が変わる可能性はあると思います

      その可能性は考慮したのですが、かなり無理があると思うんですよね。

      声帯削減がなぜ可能かというと、声帯を伸展させたとき、声帯前方が自然と接触し、振動を停止するからです。
      イメージとしては、
      前  後
      ───<

      つまり、声帯前方の端っこから、声帯の中間までが削減されています。

      一方、振動形態が前方と後方で変わるということは、声帯削減を中間で起こすことになります。
      例えば、
      前  後
      >───<

      こんな具合です。
      声帯前方と行動は振動しているが、声帯の中間は削減されていて振動しない状態です。

      しかし、こんなことが果たして可能なのだろうかと疑問に思うのです。
      声帯を伸展させれば、自然と前方の端っこから削減してゆきます。
      その自然の原理に逆らって、中間から削減することが可能なのか、私は疑問を抱いています。

      あと、私が懐疑的な理由としては、そういう声を出している歌手を一人も見たことがない、というのがありますね。
      そういうことができる歌手がいるとすれば、紛れもなく神がかった声帯コントロール技術なのですが……。

      • 返信ありがとうございます。

        少し語弊を招いたようで訂正します。
        声帯の前方部分というよりも中央部分と言った方がよかったですね。
        裏声発生時の声帯削減で振動状態が停止から振動に切り替わる「境」はどうなっているのか、という疑問からの発想なのですが

        前  後
        ──?<

        の?の部分で停止と振動が0と1のように切り替わっているようには思えないのです。声帯筋が密着して停止している部位から声帯筋が離れ粘膜振動を起こしている部位への移行には、声帯筋が徐々に離れていく移行部があるはずです。
        この移行部では、声帯筋も振動に寄与して地声的な振動状態が起こり得るように思えます。

        このような移行部の振動を調整することができれば、地声と裏声の振動状態が共存させられるのでは?という意見でした。

        もちろん、実際に振動の移行部分を見てみないと分かりませんし、簡単に判断できるものではないですよね……。
        ただ、線ではなく立体的な接触面なのでそいういうこともあり得るだろうという話でした。

      • > SL様
        返信ありがとうございます。

        おっしゃる通り、停止と振動がスイッチのON/OFFのようにはっきり分かれているわけではなく、移行部が存在するでしょうね。
        ただ、移行部が存在するとしてもごく一部で、声全体にはさほど影響を与えないのではないかと思います。

        例えば、「地声」では息漏れがないといわれますが、厳密には息漏れがあります(息漏れがなかったら声が出ないので)。
        しかし、(ハスキーや声帯の病気でもない限り)「地声」で漏れる息の量はごくわずかですから、特に問題にはされません。

        それと同じで、ごくわずかな移行部が存在したとしても、特に問題にするにはあたらないのではないでしょうか。

        声帯の移行部を観察するのは、かなり難しいですね。

        スティーブン・タイラーの声帯観察の動画を見ても、「声唇」や「声帯靭帯」までは見えないので。
        「声唇」や「声帯靭帯」まで細かく観察しようと思ったら、歌っている最中に、X線とかで透過して観察するしかなさそうです。

  2. ボイストレーニング論、興味深く読ませております。
    バンドでVocal(男)をやっているおります。
    発声法や声の基本的なことを勉強したくて、このサイトにたどり着きました。

    今回、お聞きしたいことがありまして、コメントさせていただきました。
    「チェストボイス」、「ミドルボイス」、「ヘッドボイス」に
    地声、裏声を加えた6声区について質問させてください。

    「ミドルボイス」は地声と裏声が混ざった声と考えておりました。
    このサイトを見る限り、それぞれ独立してあると言っておりますが、
    「ミドルボイス」の裏声、「ミドルボイス」の地声とは、どのようなものでしょうか?
    イメージがつきにくかったです。
    「ヘッドボイス」についても同様です。

    私は、どの音域に関係なく、裏声はすべて「ファルセット」という考えでした。
    私の認識は次のようになっております。
      ・「チェストボイス」
         完全地声 (どの音域でも)
      ・「ミドルボイス」
         地声と裏声のミックス(地声:裏声 / 7:3 ぐらい)
           例) X 「紅」のような歌い方
      ・「ヘッドボイス」
         地声と裏声のミックス(地声:裏声 / 3:7 ぐらい)
           例) 米良美一 「もののけ姫」のような歌い方
      ・「ファルセット」
          完全裏声 (どの音域でも)

    meteorite1932様のご意見をお聞かせいただけないでしょうか?

    • > RYN様
      初めまして。コメントありがとうございます。
      ご質問に対する回答はほとんどボイストレーニング論の中に書かれているので、一度すべて読んでいただくのがよいかと思います。

      「ミドルボイス」は地声と裏声が混ざった声と考えておりました。

      ボイストレーニング論をお読みいただければ分かるかと思いますが、「地声」と「裏声」が「混ざる」という現象は物理的に起こりえません。
      「声唇」と「声帯靭帯」の両方が振動していれば「地声」ですし、「声帯靭帯」だけが振動していれば「裏声」です。

      「ミドルボイス」というのはあくまで声帯の削減が進んだ発声のことであって、「地声」でも「裏声」でもありうるわけです。

      「ミドルボイス」の裏声、「ミドルボイス」の地声とは、どのようなものでしょうか?

      第七回にて音源を大量に掲載してあるので、こちらをご覧ください。

      裏声はすべて「ファルセット」という考えでした。

      これは正しいです。「裏声」=「ファルセット」ですので。

      ・「チェストボイス」
           完全地声 (どの音域でも)

      「チェストボイス」でも「裏声」で出すことは可能です。ただ、メリットがないのでほとんど使われないだけです。
      これも第七回に記載してあります。

      ・「ミドルボイス」
           地声と裏声のミックス(地声:裏声 / 7:3 ぐらい)
             例) X 「紅」のような歌い方
      ・「ヘッドボイス」
           地声と裏声のミックス(地声:裏声 / 3:7 ぐらい)
             例) 米良美一 「もののけ姫」のような歌い方

      声域からいえば、XのToshIは「ミドルボイス」と「ヘッドボイス」、米良美一は「ミドルボイス」と考えるべきでしょう。
      ただ、ToshIは「地声」、米良美一は「裏声」で歌っている点が異なります。

      RYN様は「ヘッドボイス」=米良美一のような柔らかい裏声に近い声という認識でしょうか?
      これは「れみぼいす」が広めた誤った認識ですね。
      これについては第十三回で批判しました。

  3. 早速のご回答ありがとうございます。
    まだ、すべて読み切っていない中での質問は早計でした・。
    ただ、あまりにすばらしいサイトだったので、質問せずにはいられませんでした。
    ご容赦ください。

    >> RYN様は「ヘッドボイス」=米良美一のような柔らかい裏声に近い声という認識でしょうか?
    私の認識では、「ヘッドボイス」は普通の「ファルセット」よりも、太い「ファルセット」という認識でした。
    また、「ミドルボイス」は、「チェストボイス」を軽くした感じという認識です。
    ある程度、高い音域で声の出しかた、「ミドルボイス」、「チェストボイス」どちらでも出せる音域ですが、「チェストボイス」では苦しくても、「ミドルボイス」では楽に出せることから(自分体験談ですが・・・)、声帯に何らかの変化があると考えています。
    これについても、第7回に記載されているということで、読まさせていただいた上、わからない点については、また質問させていただきます。

    ありがとうございました。

  4. 初めまして。流星群さんのブログを読み、発声方法を自分で考えるようになるいいきっかけとなりました。今までは「れみぼいす」のような「裏声」を閉鎖して地声感を出そうとしていましたが、今では「地声」の最高音をどう伸ばしていくか、ということを考えるようになりました。
    しかしながら自分の発声方法を模索したり、ボイトレの記述をしているサイトやyoutubeに挙げられている声帯の撮影動画を見ていくと、どうしても流星群さんに指摘せずにはいられないことと訊かずにはいられない疑問が出てきました。

    1)「ホイッスルボイス」に対する扱い

    「ホイッスルボイス」について詳細な根拠の記述をしていないまま「ヘッドボイス」の一種だと流星群さんは仰ってますが
    http://music.geocities.jp/daisukidaisakuvoice/9index.html
    ボイトレ論第11回で挙げられている「裏声に共鳴を加えてミックスボイスにする」理論のdaisaku氏が自身の声帯の状態を撮影したものをまとめて考察しているのですが、『「地声」「裏声」とは異質』『「ホイッスルボイス」では声帯全体に隙間が生じている』ということを言っています。「ヘッドボイス(裏声)」の一種とすると後方に隙間が生じるはずです。(daisaku氏がそう記述するに至る状態を彼が実際に見たとすると)「ヘッドボイス」の一種とは言えないと思います。(余談ですが私はギターの「ハーモニクス奏法」のような振動が起こってる可能性も考えられると思っています)

    2)声帯削減の状態が流星群さんの理論とかみ合わない動画が存在する

    この動画の1:17あたりで男性がB4の音を出してるのですが、音色としては「ミドルボイス」(閉鎖した裏声か地声かの判断まではできませんでした)のはずなのに、スティーブン・タイラー氏のような声帯前方の削減が見られない、あるいはむしろ後方が削減しているようにも私には見えます。これについて流星群さんの見解をお伺いしたいです。

    3)「ヘッドボイス(裏声)」が出せて「ヘッドボイス(地声)」を出せない状態を流星群さんの理論では説明できないのではないか?
    流星群さんは「ヘッドボイス」を「地声」では出せず「裏声」では出せる(かつ「ミドルボイス(地声)」は完成度は低いものの出せる)と仰ってますがこの状況は
    ・「ヘッドボイス」になりうる声帯削減(伸展)が行えている…(a)
    ・伸展を進めて削減したときに「裏声」に移行しない…(b)

    ということのはずです。流星群さんの理論を見ていくと『「地声」のまま伸展を進めていけば「ミドルボイス(地声)」→「ヘッドボイス(地声)と削減が進んでいく」』ということですが、(a)、(b)の状態が起きているなら「ヘッドボイス(地声)」が出せるということになると思いますが流星群さんの見解をお伺いしたいです。

    指摘したいこと、疑問に思ったことは以上です。長文失礼しました。

    • > SIMO-KEN様
      初めまして。コメントありがとうございます。
      1)・2)・3)順番に回答させていただきます。

      「ホイッスルボイス」について詳細な根拠の記述をしていないまま「ヘッドボイス」の一種だと流星群さんは仰ってますが

      確かに私は詳細な根拠を述べていませんが、それは、「悪魔の証明」により特に根拠を述べる必要がないと考えているからです。
      この件については、「ホイッスルボイス」が「ヘッドボイス」と区別できるという人が「詳細な根拠の記述」をすべきでしょう。
      区別できないという人(つまり私)は、「区別するだけの有力な根拠がない」ということをもって、「ホイッスルボイス」は「ヘッドボイス」の一種とみなして差し支えないと考えます。

      『「地声」「裏声」とは異質』『「ホイッスルボイス」では声帯全体に隙間が生じている』

      「異質」とか「隙間が生じている」とかいったとても曖昧な言葉が使われていますが、これはどういった現象でしょうか。
      ホイッスルボイスが「地声」「裏声」とどういった点で違うのか(音高・倍音・発声etc.)、声帯の「隙間」とはどういうことかが説明されなければ、科学的言説として考慮に値しないと考えます。

      「ヘッドボイス(裏声)」の一種とすると後方に隙間が生じるはずです。

      「後方」とは削減されていない声帯の振動部分のことだと思われますが、別に「隙間」はできませんよ。
      声帯の振動部位は、閉鎖する期間と開いている期間が両方存在するのであって、常時「隙間」ができていることはありません。

      (daisaku氏がそう記述するに至る状態を彼が実際に見たとすると)「ヘッドボイス」の一種とは言えないと思います

      これはdaisaku氏の記述が正しいことが前提の話なので、私には何ともいえませんね。
      daisaku氏が見た声帯の動きの動画を他の人が閲覧することができ、daisaku氏の説を検証できる状態にあるのでなければ科学的な言説になりえません。

      余談ですが私はギターの「ハーモニクス奏法」のような振動が起こってる可能性も考えられると思っています

      ハーモニクス(フラジオレット)という可能性は私も考えたのですが、それが起こる要因を説明できないのがネックですね。
      ハーモニクス(フラジオレット)は弦長の1/nの箇所に触れた上で音を鳴らすことにより、倍音のみを鳴らす奏法です。
      ギターやヴァイオリンであれば指で1/nの箇所を押さえればよいわけですが、声帯は何によって押さえられるのか? といわれると答えに窮してしまいます。

      2)
      実をいえば、声帯前方ではなく後方が削減しているのではないかという説と動画があることは存じていました。
      私自身声帯の専門家ではないので、まだ結論は出せていませんが、現時点では声帯前方削減が有力説ではないかと考えています。

      動画を見ると、確かに1:16以降は声帯後方が閉鎖(つまり削減)しているように見えますが、全く動いていないわけでもないようです。
      我田引水のような説で恐縮ですが、「動画だと声帯の奥行きが見えないので閉鎖しているように見えるが、実際には振動を起こしている」こともありうるのではと思います。

      私がスティーヴン・タイラーの声帯動画を有力な証拠と考えている理由は、あの動画で確認できるタイラーの声帯はG5(hiG)発声時のものであり、明らかに声帯削減を行わないと発声できないものだからです。

      3)

      伸展を進めて削減したときに「裏声」に移行しない…(b)

      この(b)には少し誤りがありますね。
      正確には、
      ・「チェストボイス(地声)」から伸展を進めて削減したときに「ミドルボイス(裏声)」に移行しない……(b1)
      ・「ミドルボイス(地声)」から伸展を進めて削減したときに「ヘッドボイス(裏声)」に移行する(「ヘッドボイス(地声)」が出せないため)……(b2)
      ということです。

      SIMO-KEN様のおっしゃりたいことは、
      ・声帯削減を進めたときに「地声」から「地声」に移行するならば、「ミドルボイス(地声)」から「ヘッドボイス(地声)」に移行するはずだ
      ということかと思いますが、必ずしもそうではありません。
      「チェストボイス(地声)」→「ミドルボイス(地声」の移行が成立するとしても、「ミドルボイス(地声)」→「ヘッドボイス(地声」が成立するとは限らないからです。

  5. 流星群さんの返信を頂いたのに3週間以上も間を開けての返信となることをお許し下さい。
    1)2)は概ねわかりました。が、正直
    「区別できないのにそういう声の種類が存在するかのように論じちゃっていいのか?(区別できないならなんでマライア・キャリーの超高音をわざわざ特別に話題に持ち出せるの?)」
    「『区別できないから(差異を言えないから)定義しない』で論が終わるのに『悪魔の証明』を持ち出す必要がどこにあったの?」と思いました…(もっとも、ボイトレと関係ないことに対する議論なのでこれ以上議論することではないですが)

    3)は私の説明が下手で誤解を生んでしまいました。「裏声に移行しない」って言うより「意図的に裏声にしない(あくまで地声を維持する)」といえばよかったかもしれません(daisaku氏や第六回で「頭声」を「裏声」で出している先生みたいな移行をしない、ということ)。私が言いたかったのは
    「地声を維持して(維持することに専念して)そのまま高音に移行するなら『張り上げになる』か、『ヘッドボイス(地声)になる』かの2択になる」
    ということで、十分な伸展と削減ができるならこのうちヘッドボイス(地声)になるというのが6声区論の「地声」の声区移行じゃなかったのか?という疑問です。

    3週間以上も間を空けておいて図々しい奴だと思うかもしれませんが、回答を頂けるとありがたいです。

    • > SIMO-KEN様
      コメントありがとうございます。

      1)2)3)それぞれ分けて返信いたします。
      まず「悪魔の証明」については、「区別できないから(差異を言えないから)定義しない」の論理を補強するために書きましたが、かえって混乱を生んでしまったようです。
      それについては申し訳ありませんでした。

      「区別できないのにそういう声の種類が存在するかのように論じちゃっていいのか?(区別できないならなんでマライア・キャリーの超高音をわざわざ特別に話題に持ち出せるの?)」

      質問文の意味がよく理解できないのですが、
      「ホイッスルボイスが一声区として独立していないにも関わらず、声区の一つであるかのように論じることは適切であるのか」
      「ヘッドボイスとホイッスルボイスを区別できないならば、『これがホイッスルボイスです』と例を出すことはできないのではないか(例を出すということは区別できていることになるため)」
      ということでしょうか?

      3)については、何をお聞きになりたいのか私が把握できなくなってきましたので、すみませんが、もう一度質問を整理していただけますか。

      「地声を維持して(維持することに専念して)そのまま高音に移行するなら『張り上げになる』か、『ヘッドボイス(地声)になる』かの2択になる」
      ということで、十分な伸展と削減ができるならこのうちヘッドボイス(地声)になるというのが6声区論の「地声」の声区移行じゃなかったのか?

      これはおっしゃる通りです。

  6. ピンバック: 75.ボイトレ理論をひも解く!声区についての話 | dn-voice·

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