『死に至る病』読了



キルケゴール『死に至る病』を読了しました。

私はキリスト者ではないので、キルケゴールの議論の前提(人間は永遠者である神と対峙する個体的存在である、とか)からして共感できない箇所があったのですが、「絶望」・「罪」・「躓き」における人間心理の動きを緻密に分析する彼の手腕には脱帽する他はありません。

特に興味深いのは、キリスト教に躓き、キリスト教を攻撃するに至るのが最上級の絶望であると述べるところ。キルケゴールが(当時の)キリスト教界を攻撃する舌鋒は鋭いのですが、それを見るに、彼もかつてはキリスト教に躓いたことがあるのでしょうか。

また、キリスト教徒が躓くことを防ぐのは神でも不可能と書いているのが凄い。これは神の全能性と矛盾しないのか、あるいは神は全能ではないと考えていたのか、キルケゴールの「神」観に興味がわきます。

なお、キルケゴールの叙述でいうと、私の絶望段階は「躓き」の第一段階(キリストに関する問題を不可知であると処理する立場)にあたるそうです。

追記: 2013年12月8日に、キルケゴール『死に至る病』冒頭を読解するという記事を書きました。相当に長い記事ですが、ご興味を持たれましたらお読みください。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中