「英雄」という生き方

昨日のツイートについて色々考えるところがあったので、それを書いてみます。

昨日、以下のようなことをツイートしました。




覇王十代=『デビルマン』の不動明

という解釈は、ツイートをしている最中に思いついたものなのですが、突拍子もなく思いついたわけではなく、『デビルマン』が私の大好きな漫画であるために連想したものです。

  • 『デビルマン』(永井豪原作)
  • 「遊☆戯☆王GX」(テレビ東京)

この二作品は私が特別好きな作品ですが、他にも好きな漫画・アニメ作品が色々とあります。例えば、

漫画
『マーズ』(横山光輝原作)
「るろうに剣心」(和月伸宏原作)
アニメ
「舞-HiME」(テレビ東京)
ゲーム
「Fate stay/night」(特に「Heaven’s Feel」)(TYPE-MOON)
「Seraphic Blue」(天ぷら氏)

などです。

ばらばらなジャンルに見えるこれらの作品には、ある共通点があります。それは、

「自分に与えられた『キャラクター』に悩み、それを辞めようとする者たち」注1

が描かれていることです。もっといえば、

「『誰かを守るために戦う』というキャラクターを担う者たちが、誰かを守ることに悩む」

ということです。

「英雄」的生き方

「誰かを守ることに悩む」とはどういうことか? 各作品について、具体的に書きましょう。

『デビルマン』『マーズ』
人間を守るために戦っていたのに、人間たちの醜い姿に絶望する「不動明」「マーズ」
『るろうに剣心』
新しい時代のために戦っていたのに、愛する者を喪い、悲嘆する「緋村剣心」
「舞-HiME」
弟を守るために戦っていたのに、彼にその生き方を否定され、錯乱する「鴇羽舞衣」
「遊戯王GX」
仲間たちを守るために戦っていたのに、仲間たちに裏切られ、怒りと哀しみから覇王となる「遊城十代」
「Fate stay/night」
「Heaven’s Feel」において、「正義の味方」であることと愛する人を守ることのジレンマに悩む衛宮士郎
「Seraphic Blue」
「救世の天使」として戦い続けたのに、最後に生き方を否定され、怒りに暮れるヴェーネ・アンスバッハ

このような「誰かを守るために戦う」生き方を、「英雄」的生き方と呼んでおきましょう注2

「英雄」的な生き方は、家族や仲間を守るための生き方(例: 十代・舞衣)から、誰かから付与された生き方(例: 不動明)であったり、使命(例: ヴェーネ)であったり、様々な形をとって現れます。

「英雄」はその生き方を全うしようとしますが、必ずしもそれを貫徹できるとは限りません。
守るべきものを喪ったり、醜い姿を見たり、生き方に疲れたり、様々な理由で「英雄」的な生き方の限界や苦しみを味わいます。

私の好む作品には、こうした「英雄」的生き方を貫く人物が登場し、彼らの悩みもがき苦しむ姿が描かれています。

そして、この中でも「遊☆戯☆王GX」は、

  1. 自分が楽しむことだけを最優先に考える(第1期、少年時代)
  2. 「仲間」という守るべきもののために戦う(第2期、青年への成長)
  3. 「仲間」に裏切られ絶望するも、再び仲間への思いに目覚める(第3期、大人への成長)
  4. 絶望を経てニヒルになった心が、楽しむ心を取り戻し、仲間との絆を取り戻す(第4期、少年への回帰)

と、「英雄」的生き方の変遷を見事に描いてみせている点で、私がとても高く評価している作品です。

ただ、ここで「遊☆戯☆王GX」について論じるには紙幅が足りないので、別の機会に譲ります。

「英雄」に関する議論

なお、こういう「英雄」的生き方に関する論考は珍しいものではなく、Twitter上でも散見されますし、私も少し意見を書いたことがあります。
※今回挙げた作品はごく一部で、他にも好きな作品がたくさんありますが、それについては別の機会に語ります。

注釈

  1. いうまでもないことですが、「キャラクターであることを辞める」ことについては、本項で書いた「誰かを守るために戦う」以外にもたくさんの事例があります。 本文に戻る
  2. 「英雄」的生き方の背後には、しばしば「愛する者の死」がつきまといます。不動明は美樹を、遊城十代は異世界で仲間たちを、剣心は雪代巴を、舞衣は巧海を、士郎は切継を、ヴェーネはレイクを喪っています。 本文に戻る
広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中